1.有限会社制度が廃止され、株式会社制度に吸収・一本化
 →有限会社法上の有限会社と株式会社を、1つの会社類型(株式会社)として統合しています。既存の有限会社ついては、会社法施
  行後も「有限会社」 の文字を用いることとされ、引き続き従前の規律を維持するための所要の措置が設けられています。


 2.最低資本金制度が撤廃
 →改正前は、株式会社については1,000万円以上、有限会社については300万円以上の資本金が必要であるという下限が設けら
  れていました。新・会社法では、この下限が撤廃され資本金1円でも会社が設立できるようになりました。


 3.払込金保管証明書が不要になった
 →設立手続のネックの1つになっていた「払込金保管証明書」が、発起設立(発起人が会社設立に発行する株式の全てを引き受ける
  設立方法)の場合は、不要になりました。この証明書に代わって、発起人の預金通帳のコピーや残高証明書でも登記申請の添付
  資料として認められることになりました。


 4.取締役が1人でもよくなり、取締役会が必須でなくなった
 →従来の株式会社は、取締役3人以上、監査役1名以上が必要でした。オーナー企業にとっては、取締役になってもらう人を探して、
  何とか頼み込んで名目的に就任してもらうなど負担となっていました。このような制度の矛盾を解消するため、株式に譲渡制限を設
  けている会社は、取締役会を設置せずに取締役は1人いればよく監査役は任意にするとなりました。つまり、
会社にあわせた機関
  設計
ができるようになったのです。

 5.新たな会社類型「
合同会社(LLC)」の新設
 →出資者の全員が有限責任社員であり、内部関係については民法上の組合と同様の規律(原則、社員全員の一致で定款変更その
  他会社のあり方の決定が行われ、各社員が自ら会社の業務執行に当たるという規律)が適用されます。合同会社と株式会社は、
  いずれもその社員または株主が有限責任とされている点で共通しています。異なる点は、株式会社は株主総会に加えて、取締役
  等の機関を設ける必要があるにに対し、合同会社は、機関設計や社員の権利内容等について広く定款自治に委ねられている点
  です。

 6.会計参与制度
 →会計参与とは、株式会社につき新たに設けられる任意機関(役員)であり、主として中小規模の株式会社の計算書類の適正さの
  確保に資するための制度です。取締役と共同して計算書類を作成すること等をその職務とし、会社とは別に計算書類を保存、株主
  や債権者に対してこれを開示する義務を負っています。
設立に関わる新・会社法の主なポイント
入管とビザ申請



有限会社はどうなるの?

 既存の有限会社、すなわち有限会社法上の有限会社は、会社法上の株式会社として存続します。原則として、定款変更や登記申請など特段の手続は必要ありません。商号についても「有限会社」の文字を用います。有限会社法の規律と会社法の規律とでは異なる部分があることから、旧有限会社の社員、経営者、債権者等に混乱が起きないようにするため、有限会社法に特有の規律については、引き続きその実質が維持されるよう特則が置かれています。

株式会社への移行手続

有限会社法上の有限会社が、株式会社へ移行するには下記の手続を行います。
 (1)
定款を変更して、商号を有限会社○○から株式会社○○にする
 (2)有限会社○○の
解散登記及び商号変更後の株式会社○○についての設立登記をする
   
→定款変更の決議から、本店所在地は2週間以内、支店所在地については3週間以内です。
                                                                             TOPへ


確認有限会社はどうなる?
確認会社とは、中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律に規定する創業者に該当することについて、経済産業大臣の確認を受け、確認日から2ヶ月を経過するまでに設立する株式会社または有限会社のことです。
会社法の施行と同時に「最低資本金規制特例制度」は廃止されますが、確認会社は増資をしなくても、下記の手続をすることにより会社を存続できます。

1.存続手続
(1)
定款の解散事由の変更をする
(2)
解散事由の廃止による変更登記申請をする
 
*会社法の施行日(平成18年5月1日)以降で、会社設立の日から5年を経過する日までの間に行います。
 *すでに資本を最低資本金以上に増資している会社は、解散事由の廃止の登記がされているかご確認下さい。
 *通常の定款変更に必要な株主総会の決議を要せず、取締役会等の決議で足りるとの経過措置が置かれています。
 *解散事由の廃止による変更登記は、登録免許税3万円が課税されます。

2.各種届出義務について
会社法の施行に伴い、特例制度で規定されている各経済産業局への届出義務も廃止されるため、会社法の施行後
は届出の必要がなくなります。ただし、会社法施行前に発生した事由については届出義務がありますので、必ず提出期限までに各経済産業局に届出をします。
                                                                             TOPへ


法人(会社)を設立するメリット
事業を始めるときに必ず検討されるのは、会社を設立するか、個人事業として開業するかということです。今後の事業展開がどうなるかわからないから、とりあえず個人で開業したあと、ある程度の見込みができた段階で会社を設立して移行させるパターンと、迷わずに当初から会社を設立するパターンとあります。一般的には、法人(会社)の方がメリットが多いといえます。

1.個人に比べ社会的信用がある
→個人の確定申告書、法人の決算報告書を見比べた場合、事業の状況を把握しやすいのは法人の決算報告書です。金融機関や取引先からの信頼は、この方が得やすいといえます。官庁も例外ではありません。(入管へのビザ申請では、「個人の場合は安定性と規模がねぇ・・・大丈夫なんですか?」と質問されることも。)

2.資金調達しやすい
→法人の場合は、出資・投資の形で社会から広く資金を調達することができ、金融機関からは融資を受けることができます。これに対して個人の場合は、預貯金に頼ることになり出資者を探すのはなかなか困難です。

3.税金面で有利になる
→累進課税の所得税と、単一税率の法人税では税率が異なり、さらに法人は様々な経費を計上できます。

4.リスクが少ない
→万が一のとき、法人の場合、出資分を失うに止まります。ただし、個人保証をしている場合は除かれます。
                                                                             TOPへ



設立の流れ
会社を設立することを決めても、「えっと〜、まずは何から初めればいいんだろう・・・」と戸惑うことばかりです。ここでは、設立準備から完了するまでのおおまかな流れをご案内いたします。

 1.会社の基本的事項の検討






(1)商号を決める
(2)事業目的を決める
(3)本店所在地を決める
(4)資本金を決める
(5)株主になってくれる出資者(発起人)を募る
(6)会社の機関設計をする
(7)事業年度を決める
(8)会社の各種印鑑をつくる
(9)発起人と役員の印鑑証明を用意する
 2.定款の作成と認証
 3.出資金の払い込みと取締役(監査役)の調査
 4.設立登記
 5.官公署への各届出
                                                                             TOPへ


会社の基本的事項の決定

(1)商号
(会社名)を決める
@類似商号規制
 旧商法には、類似商号の規制があり、「会社が本社を設置しようとする市区町村内では、原則として、同業種の営業目的で同一、またははっきり区別できない類似の商号では登記できない」とされていました。新・会社法では、この
類似商号の規制が撤廃されました。それでは、もう類似商号調査をしなくてもいいのかといいますと、調査することをおすすめします。「同一住所でなけさえすれば、同一市区町村内ですでに登記された類似商号の会社があった場合でも、営業の種類を問わず登記できる」となっていますので、ビルやマンションに同じような名前の会社がみあたらなくても、過去に登記されていて法務局に除籍にならず残っていることも可能性としてはあるからです。商号調査簿は、管轄法務局にて無料で閲覧できます。

A記号やアルファベットも可

 商業登記法の改正により、以前は禁止されていた記号、アルファベット、アラビア数字も登記できます。
 ローマ字(大文字、小文字) 「A,B,C, abc」  コンマ 「,」
 アラビア数字 「0.1.2.3」  ハイフン 「−」
 アンパサンド 「&」 字句を区切る際の符号として使用する場合に限る  ピリオド 「.」 商号の末尾に用いることができます
 アポスロフィー 「’」  中点 「・」
 *「ABC日本株式会社」や「東京XYZ株式会社」のように、日本文字とローマ字との組み合わせができます。
 *「777株式会社」のように、数字だけの商号のも可能です。
 *株式会社を「K.K.」、「Co., Inc.」、「Co., Ltd.」と表すことは、法令により使用が義務づけられていますのでできません。


B既存の会社の商号登記にローマ字を用いるには
定款上は商号にローマ字を用いている・・・ 更正登記の申請をする
定款上の商号が日本文字で表記されている・・・ @会社の定款を変更して、新たに用いる商号にする  A商号の変更登記をする


(2)事業目的を決める
 定款には事業目的を記載しなければならず、決定にあたっては、「適法性」「営利性」「具体性」「明確性」という4つが課せられています。新・会社法成立にあわせて会社目的の柔軟化という方針が打ち出され、「具体性」「明確性」について検討されています。例えば、商業・製造業・サービス業等でも受理することとされています。ただ登記の審査が通ればよいというだけではありませんので、株主、取引先、許認可の申請を考えた事業目的を記載することをおすすめします。
 
事業目的は何項目あってもよく、定款に記載されていない事業は行えません。そこで、設立にあたっては「今後、実施するであろう業務」も盛り込んでおくと、後々便利です。各項目に関連性は問われません。事業目的を決定する際には、面倒でも法務局へ出向き、類似商号調査と一緒に、この目的で登記できるか否かを確認します。

許認可及び届出が必要な業種の一例

業 種 許認可・届出 窓口
建設業 建設業許可 国土交通省または都道府県
不動産業 宅地建物取引業免許 国土交通省または都道府県
廃棄物処理業 一般廃棄物処分業許可 都道府県
一般廃棄物収集運搬業許可
運送業 一般貨物自動車運送事業経営許可 国土交通省陸運支局
電気工事業 電気工事業登録 経済産業省または都道府県
飲食店 食品営業許可 保健所
風俗営業(スナック、バー等) 風俗業許可 警察署
古物商 古物商許可 警察署


(3)本店所在地を決める
 本店所在地をどこにするかで、登記申請をする法務局が決まります。定款に定める本店所在地の表記は、下記の2種類ありますがAの方法をおすすめします。
方法 移転した場合の手続
A 地番まで記載しない方法 東京都新宿区 同じ新宿区内で本店を移転した場合は、株主総会の特別決議をして定款変更の必要なし
B 地番まで記載する方法 東京都新宿区西新宿○丁目○番地○号 同じ新宿区内で本店を移転した場合でも、株主総会の特別決議をして定款変更の必要あり


(4)資本金を決める
 新・会社法の施行により、資本金1円から株式会社を設立できます。では実際、どれくらい準備すればよいのでしょうか?インターネットを介した商品販売を業とする場合は、それほど資本金を準備しなくても運営できるのは事実です。では、どのように決めるかといいますと、店舗や事務所の保証金、パソコン・コピー機・事務机などの器具備品、購入予定の在庫など、初期の購入予定品と賃借料・人件費など当面の運転資金を実際にメモ書きをして計算しシミュレーションしてみるとよいです。出来上がったメモ書きをみてみると、「会社を維持するのに、毎月これくらいの売上が必要なのか〜」と今後の事業計画の目安の1つになります。
 資本金を決める際しては、
資本金が少ない会社ほど税制が優遇されていることを知っておかなければなりません。例えば、地方税の均等割りは、1,000万円を超えると段階的に高くなっていきます。消費税をみても、設立初年度から資本金が1,000万円以上あると消費税の課税事業者となります。開業してからの資金繰りを考えて、資本金を決めるのがポイントです。


(5)株主になってくれる出資者(発起人)を募る
発起設立か募集設立か
 資本金が決まったら、出資者(発起人)をさがします。発起人とは、会社設立を企画し手続を進める人で、定款に発起人として署名した者をいいます。発起人は、最低1株以上の株式を引き受けなければならず、1人でも認められています。設立方法は、下記の2通りがあります。
発起設立・・・ 会社設立時に発行する株式の全部を発起人が引き受け、発起人以外からは株主を募集しない方法
募集設立・・・ 発起人以外からも株主を募集して設立する方法
 *募集設立は、発起設立では廃止された払込金保管証明書が必要になり、煩雑で費用がかかります。


(6)会社の機関設計をする
@員数

 
定款で「当会社の株式を譲渡するには、取締役会の承認を受けなければならない」と全ての種類の株式譲渡について制限をしている会社を株式譲渡制限会社といいます。株式会社譲渡制限会社は、取締役会を設置せずに取締役1名以上でよく監査役の設置は任意です。これに対し、取締役会を置く場合の員数は3名以上です。会社の発展段階に応じて、柔軟な機関設計ができるようになりました。機関設計のルールは下記をご参照ください。
機関 新・会社法
株主総会 必須
取締役 最低1名。取締役会を設置する場合は3名以上
取締役会 株式譲渡制限会社では任意。それ以外は必須。
監査役 株式譲渡制限会社では任意。取締役会を設置する会社では原則設置する。
監査役会 大会社(株式譲渡制限会社、委員会設置会社を除く)では必須。取締役会を設置しない場合には、設置できない。
委員会 監査役を設置する会社では、設置できない。会計監査人を設置しない場合には設置できない。
会計監査人 大会社では必須。大会社以外の会社では任意。
会計参与 任意。大会社以外の株式譲渡制限会社が取締役会を設置する場合、会計参与を設置することで監査役に代えることができる。
      (注)大会社:資本金が5億円以上または負債総額が200億円以上の株式会社
     (注)会計参与とは、株式会社につき新たに設けられた機関であり、取締役と共同して計算書類を作成すること等を
         その職務とするものです。会社とは別に計算書類を保存し、株主や債権者に対してこれを開示する義務を負っ
         ています。


A任期
 取締役の任期は原則2年、監査役は原則4年です。株式譲渡制限会社では、取締役及び監査役について定款でそれぞれ10年まで伸ばすことができます。任期を長くすれば、役員の改選を定期的に行うことがなくなり登記費用が削減できますが、長すぎても弊害が出てきます。そこで、家族的な規模で設立する場合は任期を5年または10年と設定し、友人同士で共同設立をする場合は従来通り2年に設定するのがよいのでしょう。


(7)事業年度を決める
 事業年度は、1年より短い期間を区切って設定します。何月で区切るか検討するにあたり、季節的な販売の増減があるのか、取引先の決算期はいつなのか等を区切る際の目安にするのも一つです。


(8)会社の各種印鑑をつくる
 類似商号の調査を済ませたら、会社の各種印鑑をつくります。街の印章店やインターネットショップでは、設立印鑑セットが用意されており法務局で受理される印鑑を作成してくれます。代表者印は、法務局に届出をして登録をする印鑑で、「法人実印」または「丸印」と呼ばれたりもします。会社設立後は、銀行印、社印(角印)、社用ゴム印が必要になってきますので、この段階で一緒に作っておくと後々便利です。
                                                                             TOPへ


定款の作成・認証
1.作成
 定款は、会社の基本的なルールを定めたものです。株式会社の設立時、発起人によって「原始定款」が作成されますが、慎重に検討を重ねて作成しなければなりません。なぜなら原始定款は、株主総会の特別決議で承認されれば変更できますが、変更事項が登記されている場合、変更登記申請を要するからです。定款作成には様々なルールがあり、これに従わないと公証人の認証を受けることができなくなる可能性がありますので、ご注意ください。
ルール1 絶対的記載事項や相対的記載事項など、必要事項を必ず記載する
ルール2 発起人全員が記名、押印する
→印鑑は実印を用います。契印も忘れずに。
ルール3 3通作成する
→公証人役場、法務局登記申請、会社保存用の合計3通用意します。
ルール4 定款のサイズは、B4用紙を二つ折りにするのが一般的です。
ルール5 記載の仕方
→ワープロ、手書き、電子文書(フロッピー)で作成できます。
ルール6 訂正
→修正液は使用できません。訂正個所がある場合は、二重線で消して訂正しページ上部に「○○文字削除○○文字加筆」と記載します。

定款の記載事項は3つの事項に分かれます。

絶対的記載事項・・・ 必ず記載しなければならない事項
相対的記載事項・・・ 記載しなくてもいいが、記載しないとその内容の法的効力が生じない事項
任意的記載事項・・・ 記載をしなくてもいい事項

絶対的記載事項
 下記の項目のうち、1つでも記載を欠いたり記載内容が法律違反をしていたりする場合は、定款そのものが無効となり登記申請が受理されません。
 @目的
 A商号
 B本店の所在地
 C設立に際して出資される財産の価額またはその最低額
 D発起人の氏名または名称および住所

相対的記載事項

 新会社法では、この項目が増えました。相対的記載事項とは、記載をしなくてもいいが、記載しないとその内容の法的効力が生じない事項をいいます。相対的記載事項が増えたということは、定款自治が認められる範囲が広くなったということです。主な記載事項は下記の通りです。
 @現物出資
 
→会社の設立や資本増加の際に、金銭以外の財産(会社への貸付金も含む)を出資することによって、設立や増資をする
   ことを いいます。
 A財産引受
 →発起人が会社のために会社の成立を停止条件として、特定の財産を有償で譲り受けることを約する契約をいい、会社成
   立後、 直ちに会社が事業を開始できるよう、設立中に不動産や設備等を会社のために準備するような場合です。
 
 B設立費用 
 C設立時の取締役、監査役、代表取締役の氏名
 D取締役会、会計参与・監査役などを置く旨
 E役員の任期の伸長
 F役員の責任の減免に関する定め
 G株主総会の招集機関の短縮
*現物出資・財産引き受けに際し、資本に対する割合の要件を廃止し、500万円以下の財産については検査役の調査を不要とし、また、市場価格のある有価証券についても、市場価格を超えない場合には検査役の調査は不要とされました。
*C「承諾なんてしていないのに、勝手に役員にさせれた」とならないよう、役員に就任する人たちから就任承諾書を取得しておきます。就任承諾書は、登記申請時の添付書類にもなります。

任意的記載事項
 定款に記載するか否かを会社が自由に決めてよい事項を任意的記載事項といいます。任意的記載事項を記載し過ぎると、会社運営がスムーズにいかなくなることもありますので、注意が必要です。主な内容は下記の通りです。
 @株式について(株主名簿の基準日および名義書換手続、株券の再発行手続)
 A株主総会について(定時総会の開催時期、総会の議長、議決権の代理行使)
 B株主総会以外の機関(取締役・監査役・執行役の員数、代表取締役、役付取締役、取締役会の招集権者)
 C事業年度
 D公告の方法

定款記載例
記載例1・・・ 小規模会社(非公開、取締役1名、監査役・会計参与非設置)
記載例2・・・ 小規模会社(非公開、取締役2名以上、取締役会非設置、監査役非設置、会計参与設置)
記載例3・・・ 中規模会社(非公開、取締役3名以上、取締役会設置、監査役設置)


2.認証
(1)管轄
 定款ができたら、公証人の認証を受けなければなりません。認証とは、一定の行為が正当な手続によりされたことを公の機関が証明することです。この認証を受けなければ効力を有しないものとされています。では、どこの公証人が行うかといいますと、
会社の本店所在地を管轄する法務局または地方法務局の所属公証人が扱うとされています。例えば、東京都に本店を定めた場合は、東京法務局管内の公証人役場で認証を受けます。公証人役場が決まったら、事前に連絡をして管轄の確認や公証人の日時の都合などを聞いておくとよいです。公証役場の所在地は、こちらをご覧ください。

(2)認証当日

 認証へは発起人全員が出向かなくても、そのうちの1人や第三者を代理人とすることもできます。その際には、定款認証の委任状を用意し、委任者の実印を押します。
訂正個所がわずかな場合、その場で訂正できますが、あまりに多いと作成し直しになります。認証を終えて返却された定款のうち、「
謄本」と朱印されたものは法務局へ、「会社保存原本」と朱印されたものは会社で大切に保存して下さい。
                                                               TOPへ


3.出資金の払い込みと取締役(・監査役)の調査
1.出資金の払い込み
定款認証を終えたら、出資金を金融機関に払い込む手続をします。発起設立の場合は、従来必要とされていた「出資払込金保管証明書」が不要となりました。流れとしては、金融機関にお金を払い込んで、出資金の払い込みを受けたことを証明する旨の証明書(法人実印を使用)に取引明細書預金通帳のコピー、残高証明書など、確認できる書類を綴じ合わせて作成します。


2.取締役会を開催して最初の代表取締役を選任する

取締役会を設置する
取締役会は定款で選任された取締役が集まり、その取締役の過半数が出席、出席取締役の過半数の同意をもって決定します。取締役会を招集するには、原則として開催する日の1週間前までに招集通知を出さなければなりません。代表取締役の決定について、取締役会若しくは取締役同士の合意があったら、「取締役会議事録」を2通(会社保存用と法務局提出用)作成します。この議事録は、本店において原本を10年間備えおかなければなりません。さらに、一定の要件を満たした株主や債権者は議事録の閲覧請求ができますので、大切に保存しましょう。

取締役会を設置しない
新会社法では、取締役会の設置は任意となっています。取締役会を設置しない場合は、各取締役の合意で代表取締役を選任し議事録を作成します。必ず代表取締役を選任する必要はなく、任意となっています。


3.取締役(・監査役)の調査

ここでは、これまでの設立手続が会社法に沿って適法に行われたかを調査して、それを調査書にまとめます。調査書は、設立登記申請の際に必要となり、
調査完了日から2週間以内に登記申請をしなければなりませんのでご注意下さい。調査のポイントは、下記の通りです。
(1)出資金についての払い込み
(2)現物出資財産がある場合、その価額が適正か

調査の結果、法律や定款に違反する事項や不当な事項があると認められるときは、各出資者にその報告をしなければなりません。
                                                                TOPへ


設立登記
1.書類準備〜提出まで
 いよいよ、株式会社設立の最終段階である登記申請を行います。登記は、
本店所在地を管轄する法務局へ申請します。会社設立日は登記申請の日付になりますので、大安の日または覚えやすい日を好む方が多いです。申請に必要な書類は、下記をご参照下さい。書類はホチキスとクリップ留めに分かれますが、製本する前に法務局へ行くと「こうやってやるんですよ〜」と教えてくれますので大丈夫です。提出する前に、何度も、不備がないか確認することを強くおすすめします。
書類 備考
・登記申請書・・・ A4またはB4二つ折り。アラビア数字。形式にあわない場合は補正対象になります。
・登記用紙と同一の用紙・・・ 登記所で無料配布しています。コンピューター庁の場合は、OCR形式のものを使用コンピューター庁かどうかは、こちらから管轄法務局を探し取扱事務一覧の「コンピューター化」に○がついてればそうです。
・登録免許税納付用台紙・・・ 登録免許税は、資本金の1,000分の7です。算出された金額が15万円未満の場合は、一律15万円です。納付方法は法務局によって異なりますので、確認しておきましょう。
・定款・・・ 「謄本」と朱印された方です。
・印鑑届出書・・・ 法務局に届け出る会社の実印を押印します。様式は、コンピューター庁と非コンピューター庁と2種類あります。法務局で無料配布しています。
・払込証明(残高証明書)
・取締役・監査役の調査書
・就任承諾書
・発起人会議事録・・・ 定款で取締役・監査役を選任している場合は不要です。
・取締役の印鑑証明書 個人の印鑑証明書、監査役については不要です。
・取締役会議事録
・委任状・・・ 代理人に登記申請を依頼する場合。

2.提出日

 書類が整ったら、法務局の受付時間内に「商業登記」部門へ行きます。登記申請書を入れる箱がありますのでそこへ入れます。申請書を入れ終えたらそのまま帰らず、
補正日を確認します。補正があるかどうかは、法務局に電話で確認することもできます。無事、登記審査を終えたら「登記事項証明書」と「印鑑証明書」をさっそく取りましょう。これらの書類は、株式会社設立後、預金口座の開設や官公署への届出をする際に必要となりますので、多めに取っておいても無駄ではありません。



設立後、官公署への各届出
 設立登記がすんだら、官公署への届出をします。主な役所は、(1)税務署、(2)都道府県税事務所・市区町村役場、(3)労働基準監督署、(4)公共職業安定所(ハローワーク)、(5)社会保険事務所です。

(1)税務署
 窓口・・・管轄の税務署
・法人設立届出書(ダウンロード
 
→会社設立の日から2ヶ月以内に提出します。
・青色申告の承認申請書(ダウンロード
 →法人税の申告方法は、青色申告と白色申告がありますが、会社にとって様々なメリットがある青色申告を選択する会社がほと
   んどです。
・棚卸資産の評価方法の届出書(ダウンロード
・減価償却資産の償却方法の届出書(ダウンロード
・給与支払事務所等の開設届出書(ダウンロード
・源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書(ダウンロード
 →源泉所得税の納付を年2回にできる特例です。この特例は、給与を支払う従業員が常時10人未満の会社が受けられます。

(2)都道府県税事務所・市区町村役場
 法人は、法人税などの国税ほのかに地方税も納めますので、地方公共団体への地方税の納付に関する届出をします。地方税の届出先は、本店所在地の都道府県税事務所や市町村役ですが、提出期限はそれぞれ異なることがありますので事前に確認します。
会社の本店所在地が東京23区内の場合
 窓口・・・管轄の都税事務所
 書類・・・事業開始等申告書(ダウンロード)・定款のコピー・会社の謄本
 期限・・・事業開始の日から15日以内

(3)労働基準監督署
 労働基準監督署へ提出する主な届出は下記の通りです。従業員を1人でも雇い入れる場合、労働保険の適用事業となります。従業員とは、正社員のみならずパートやアルバイトも含みます。
・適用事業報告(ダウンロード
・就業規則届(ダウンロード
 
→常時10人以上の従業員を使用する場合は、就業規則を作成しなければなりません。従業員には、パートやアルバイトも含みます。
・労働保険保険関係成立届
・時間外労働・休日労働に関する協定届(36協定)(ダウンロード

(4)公共職業安定所(ハローワーク)
 労働保険のうち、雇用保険については公共職業安定所(ハローワーク)への手続が必要です。提出書類は下記の通りです。労働基準監督署て提出を終えた「労働保険保管関係成立届の控え」を添付します。従業員を雇い入れた日から10日以内に届け出ます。
・雇用保険適用事業所設置届
・雇用保険被保険者資格取得届

(5)社会保険事務所
 社会保険には、健康保険、介護保険、厚生年金保険があり、加入手続は、本店所在地を管轄する社会保険事務所で行います。原則、すべての会社に加入が義務づけられています。届出する書類は下記の通りで、会社設立日から5日以内です。
・健康保険・厚生年金保険新規適用届(その1)
・新規適用事業所現況書(その2)
・健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届
・健康保険被扶養者(異動)届


 創業するまでは勢いも必要ですが、いざ会社運営を始めてみると、自分でできるだろうと考えていたことが案外難しかったり、専門家のアドバイスを必要とすることが多々あります。
行政書士は、設立段階から皆さまのお仕事をサポートでき、各専門家への相談窓口としてもお役に立てます。早いうちに会社を軌道に乗せる創業者の方は、会社設立等の事務的なことは専門家に任せて、自分は見込み客の開拓や経営計画をじっくり練って備えてる方が多いように見受けられます。せっかく設立した会社です。周辺環境を整えておくことが大切です。

                                                                             TOPへ
TOPへ

TOPへ

| 株式会社設立
会社を設立するメリットは? 出資の払込と取締役の調査
設立の流れ 出資金の払い込み
会社の基本的事項の決定 取締役会の開催
商号(会社名) 取締役(・監査役)の調査
事業目的 設立登記
本店所在地 準備〜提出まで
資本金 提出日
出資者 設立後、官公署への各届出
機関設計(取締役・監査役) 税務署
事業年度 都道府県税事務所・市区町村役場
印鑑 労働基準監督署
定款の作成・認証 公共職業安定所(ハローワーク)
作成(記載例) 社会保険事務所
認証
| 新・会社法施行
設立に関わる新・会社法の主なポイント
有限会社制度の廃止、株式会社制度に吸収一本化
最低資本金制度が撤廃
払込金保管証明書が不要になった
取締役が1人でもよくなり、取締役会が必須でなくなった
新たな会社類型「合同会社(LLC)」の新設
会計参与制度
| 新・会社法施行後の有限会社
有限会社はどうなるの?
株式会社への移行手続
確認有限会社はどうなるの?
存続手続
各種届出義務について

HOME会社設立

  行政書士木村事務所 English
HOME 入管とビザ 帰化申請 国際結婚 入管Topics メルマガ
相談フォーム 事務所のご案内 契約書作成 会社設立 サイトマップ リンク集

行政書士木村事務所

〒160-0023
東京都新宿区西新宿4-32-6-807
TEL:03-5308-2765 FAX:03-5308-2764
e-mail:info@kimuraoffice.com
URL:http://www.kimuraoffice.co